2019年7月5日に Nextcloud の最新バージョンとして、16.0.2、15.0.9、14.0.13がリリースされました。
16.0.2 では50個程度の変更、15.0.9 では 30個程度の変更、14.0.13 では 10個程度の変更となっております。
変更としては小さいですが、マイナーバージョンアップでは信頼性、セキュリティ、安定性の向上を目指しています。
特に今回の内容には、セキュリティ関連で権限昇格の可能性がある事に対する修正も含まれておりますので、利用されている方はアップデートを強くお勧めします。
リリースにあたっては RC版を提供して広範囲なテストを行っておりますので、より信頼できるものが提供されております。Nextcloud 社ではセキュリティを重要視しており、Nextcloud 社の公式 Blog では "Running web facing software without regular updates is risky and quite frankly, irresponsible." (Web ソフトウェアを定期的に更新しないで利用し続けることは危険であり、率直に言って無責任だ。)
と書かれるほど、アップデートを強く薦めております。
Nextcloud の更新スピードはとても早いので、更新を前提とした運用をしていくことが薦められます。
14系の公式サポートは間もなく(=2019年9月)終了となります。16系もしくは15系へのアップグレードの検討/適用を強くお勧めします。
主な改善点
- グループフォルダの全文検索の修正
- LDAP に関する修正
- クォータが0に設定された時に新しいファイルメニューを隠す
- Redis クラスタのパスワード設定する機能追加
- その他セキュリティ関連の修正
今回のリリースのうち、 16系のアップデートでは以下の既知の問題がありますが、いすれも表面的なもので運用上は問題ないことから、Nextcloud 社では今回の更新を行うことを薦めております。
- ほとんどのユーザーにて、完全な更新が行われるまで、アプリとユーザーの概要は白く表示される(Shiftキーを押しながらブラウザの更新ボタンを押す)
/apps/viewer
ディレクトリ内のcypress.json
ファイルとcypress
ディレクトリを削除することで解決できるファイルの整合性に関する警告が存在する