Nextcloud の Web画面右上にある連絡先検索機能(人型アイコン)では、システムに登録されているユーザの連絡先を確認できます。この連絡先リストには、システムアドレス帳の情報が表示されています。

システムアドレス帳の更新タイミングについて
Nextcloud のシステムアドレス帳は、イベント駆動型の同期システムを採用しています。これは、特定のユーザ操作がトリガーとなってイベントが発生し、そのイベントに対応してアドレス帳が更新される仕組みです。
イベントがトリガーされるユーザ操作の例としては、ユーザの作成、削除、無効化、ユーザ情報の変更などがあります。
LDAPサーバ連携アプリ(user_ldap)によりユーザを登録している場合、LDAPサーバ上からユーザを削除しただけでは、Nextcloud の連絡先リストは更新されません。
Nextcloud 側でも occ user:delete
コマンドでユーザを削除するか、occ user:disable
コマンドでユーザを無効化する必要があります。これらのコマンドを実行することで、イベントリスナーが動作し、システムアドレス帳から該当ユーザの情報が削除または無効化されます。
LDAPからユーザ情報を削除したのみでは、連絡先リストに古いユーザの連絡先が表示され続けることになりますので注意が必要です。
また、Nextcloud にはシステムアドレス帳を定期的に同期するバックグラウンドジョブは存在しません。すべての同期処理はイベントリスナーで行われています。
そのため、何らかの理由でシステムアドレス帳が最新の状態に更新されていない場合は、以下のコマンドを手動実行して同期を行う必要があります:
occ dav:sync-system-addressbook
以上、現場からお届けしました。