【注意】
本記事で紹介している External Storage: OneDrive
アプリは、2024/9/30 時点で Nextcloud 22 以降のバージョンに対応したものがリリースされておりません。
最新のNextcloudでは、外部ストレージとしてOneDriveを連携することはできませんので、あらかじめご了承ください。
はじめに
Nextcloud では、システム自身のストレージのほかに、 NFS、 Amazon S3、 SMB/CIFS 等様々な外部ストレージを連携することができます。
普段の業務等で Microsoft® Office 365 にバンドルされている OneDrive をクラウドストレージとして利用している方もいらっしゃるかと思いますが、ここでは、OneDrive を Nextcloud の外部ストレージとして連携する手順を展開します。
連携設定手順
■Nexcloud 側の設定 (管理者)
※まず、Nextcloud で OneDrive 連携を行うための追加アプリをインストール / 設定します。
- Nextcloud に管理者権限をもつアカウントでログインし、アプリ画面を開く。
- 右上の虫メガネアイコンをクリックし、 “
OneDrive
” のキーワードを入力するとExternal Storage: OneDrive
アプリが表示されるので、有効にする
(ダウンロード済みの場合) /ダウンロードして有効にする
(未ダウンロードの場合) をクリックする。 - Nextcloud 設定画面を開く。
- 「管理」の下にある
外部ストレージ
をクリックする。 外部ストレージ
設定画面にて以下の設定を行う。設定は即時反映される。ユーザーに外部ストレージの接続を許可する
をチェックする。OneDrive
をチェックする。
■OneDrive 側の設定
- https://portal.azure.com/ にアクセスし、OneDrive に接続する Microsoft アカウントでログインする。
Azure Active Directory
をクリックする。アプリの登録
をクリックする。新規登録
をクリックする。- 以下の設定を行い、
登録
をクリックする。名前
は識別できるものを適当に設定する。任意の組織ディレクトリ内のアカウント (任意の Azure AD ディレクトリ - マルチテナント) と個人の Microsoft アカウント (Skype、Xbox など)
を選択する(デフォルトで選択済み)。リダイレクトURI
は、Web
を選択し、https://(NextcloudのFQDN)/settings/user/externalstorages
(=Nextcloud の外部ストレージ設定画面のURLと同一です) を入力する。
アプリケーション (クライアント) ID
にマウスカーソルをあてるとクリップボードにコピー
がでてくるので、コピーしメモ帳などで保存しておく。
引き続き、証明書とシークレット
をクリックする。新しいクライアントシークレット
をクリックする。- 以下の設定を行い、
追加
をクリックする。説明
は識別できるものを適当に設定する。有効期間
は用途に応じて適切に設定する。動作確認程度なら「1 年」でもOK。
値
にシークレットキーが表示されるのでアイコンをクリックしてコピーしてメモ帳などで保存しておく。
引き続きAPI のアクセス許可
をクリックする。アクセス許可の追加
をクリックする。- (見えない場合は下にスクロールして)
Microsoft Graph
をクリックする。 委任されたアクセス許可
をクリックする。アクセス許可を選択する
で以下のアクセス許可を選択する。
「アクセス許可を選択する」の下の入力欄でキーワード絞り込みができる。Files.ReadWrite.All
offline_access
User.Read
(これはデフォルトで選択済み)
- 選択したら
アクセス許可の追加
をクリックする。 - ここまできたら、 Azure Active Directory (=OneDrive側) の設定は完了です。
■Nexcloud 側の設定 (利用者)
- Nextcloud にログインし、設定画面を開く。
外部ストレージ
をクリックする。外部ストレージ
設定画面にて以下の設定を行いアクセスを許可
をクリックする。フォルダー名
は Nextcloud で表示させるフォルダー名を設定する。外部ストレージ
はOneDrive
を選択する。認証
はOAuth2
が自動選択される。設定
では以下を設定する。クライアントID
に OneDrive 側設定で取得したアプリケーション (クライアント) ID
を設定する。クライアント秘密鍵
に OneDrive 側設定で取得したシークレットキー
を設定する。
- Microsoft サインイン画面が表示されるので、OneDrive 接続を行っている Microsoft アカウントでサインインする。
要求されているアクセス許可
で承諾
をクリックする。- Nextcloud 設定画面に戻り、グリーンシグナルになっていれば設定完了です。
- 通常のファイル表示画面に戻ると、外部ストレージとして OneDrive のフォルダーが表示されているはずです。
注意点
- Nextcloud の
External Storage: OneDrive
アプリは、古いバージョンではバグがあり、連携設定が完了しても OneDrive へのアクセスがエラーとなることがあるので、最新版を利用するようにしてください。
あとがき
Nextcloud と OneDrive の連携設定は、OneDrive 側の設定が若干面倒ですが、連携設定することで異なるクラウドストレージのアクセスを Nextcloud に統合できますので、試してみてください。