2022年もあと残りわずかですね。2022年にONLYOFFICEに導入された新機能を本家のページを参照しながら振り返ってみたいと思います。
本記事は以下の記事を参考にしていますが、筆者独自の見解です。
2022年、ONLYOFFICEエディタのアップデートは?
https://www.onlyoffice.com/blog/ja/2022/12/2022-onlyoffice/
バージョン 7.0 : OFORMとスプレッドシート保護機能が追加されました。
フォーム機能
ONLYOFFICE バージョン7.0ではこれまでONLYOFFICEに無かった全く新しい機能が追加されました。マイクロソフトフォームと同じようにアンケート等の記入欄があり、回答することができる機能です。
日本ではエクセルで方眼紙を作ったりして記入する紙を印刷したりしますが、あれのデジタル版です。ヨーロッパの文化と日本の文化の違いでしょうか、あまりフォームは日本では使われていない気がします。機能としてはとても便利で、選択肢を制限したり記入欄の入力文字をチェックしたりできるので誤入力を避けることできます。入力されたファイルはそのままデータが入った状態で保存できます。
使い道としては何か申請してもらうときに、このフォームで「申請書」を作成して、この申請書ファイルをNextcloudで申請者に共有、そのまま入力してもらえばファイルのやり取りすること無く申請を受け付けることができます。
申請書の他にも以下のようなものが考えられます。
- 病院の受診票や問診票
- 社内事務手続きの申込書
- アンケート
- 自治体の各種申請
- 大学での申請書
スプレッドシート保護機能
スプレッドシート保護機能機能はエクセルを使われてきた方からよく問い合わせがあった機能です。xlsxファイルにかけられているパスワードにも対応しています。シート単位でパスワードをかけたり、ファイル単位でかけることも可能です。
変更しようとすると以下のようなダイアログが表示されます。
バージョン 7.1: PDFリーダー、ARM対応、印刷プレビュー機能が追加
PDFリーダー機能
最近だと、PDFを表示できるブラウザーがほとんどなのであまりONLYOFFICEでPDFファイルを表示することは少ないかもしれません。
ARM対応
ARM対応は個人的にとても嬉しい機能でした。というのも、私は個人的にNextcloudをRaspberry Piで運用していますが、オフィスファイルをブラウザーで見られたら便利だろうなと思ってたからです。Nextcloud Officeも各種オフィスファイルを見ることはできるのですが、Nextcloud Officeは内部的にCollabora Online経由でLibreofficeを利用していることもあり、メモリーの使用量が結構多いです。そこで、メモリー使用量が少ないONLYOFFICEに期待していました。動作ももっさりしています。
ちょっと動かしてみた感じではONLYOFFICEの方が数段いいですね。とはいえ、Postgresql、RabbitMQ、Redisが動くとさすがにちょっと辛いです。しかし、Nextcloud Officeでは使っていて辛い感じですが、そこまで酷くないので満足しています。UIが日本語で利用できるのもよいです。
印刷プレビュー機能
印刷プレビュー機能は地味な機能ですが、ようやくGoogle Docs並になった感じがあります。文字がはみ出していたりしないか印刷前に確認できると地球にも優しいです。
バージョン 7.2: プラグインマーケット、合わせ字、エクセルの特殊な貼り付け
公式では7.2で目玉機能としてあげられるのはプラグインマーケット….なのですが、個人的にはあまり惹かれるものではありませんでした。それよりもOLEスプレッドシート機能とエクセルの特殊な貼り付けの方が「おお!」と思った機能です。あと検索機能ですね。
特殊貼り付け機能
貼り付けでは以下のようなダイアログが出て貼り付け書式を選択することができます。こういう所は目立たない機能ですが、使う回数が多いだけに地味に効いてきます。
範囲のリンクを取得機能
もう1つは、右クリックを押したときに出てくる「この範囲のリンクを取得する」です。下図、参照
これをクリックすると選択していたセルのURLがクリップボードに入ります。これはExcelではできない芸当でオンラインのツールならではという感じです。
検索と置換ダイアログの改良
もう1つExcelよりも便利なところとしては、検索と置換です。Excelの検索ダイアログはお世辞にもイケてない感があるのですが、Wordのような分かりやすいダイアログが左側に出るようになりました。本家Excelでも採用していただきたいですね。
OLEスプレッドシート埋め込み機能
最後にWord等のdocxファイルにOLEでスプレッドシート等を埋め込める機能ですが、残念ながら日本語では入力がまだ上手くいかず、下記のようになってしまいます。修正を依頼していこうと思っています。
箇条書きなどの見出しの再現性向上
箇条書きのマークがちゃんと出るようになったのも結構ポイントが高い修正でした。
これまで、ワードで作成した箇条書きやナンバリングが正しく再現できていませんでした。
それが、バージョン7.2からWordで表示されるのと同じになりました。とてもとても地味で、「そんなのできてなかったの?」ぐらいの機能ですが、この部分はよく使うのでありがたいですね。
まとめ
全般的に今年のアップデートは日本語で入力したり編集したりするときに快適度が上がる、使いやすくなっているものが多かったです。文字化けやメニューの日本語化も進み、普通に利用できるな(重要です)と思いました。開発元のAscensio社も日本語の情報発信には力を入れており、日本語情報も増えてきています。
株式会社スタイルズでは、来年もONLYOFFICEを推進してきたいと思います。