Nextcloud のWEBサーバに Nginx を使用している場合、主にメジャーバージョンアップの度に設定ファイルの更新(最適化)が必要です。
設定ファイルのサンプルはコミュニティで管理され、下記ドキュメントに記載されています。
[NGINX configuration]
https://docs.nextcloud.com/server/latest/admin_manual/installation/nginx.html
例えば、Nextcloud 28 では新しく次の設定が追加されました。
include mime.types;
types {
text/javascript js mjs;
application/wasm wasm;
}
これには、拡張子”.mjs” のファイルが “text/javascript” の MIMEタイプで実行できるようにする設定が含まれています。ブラウザによっては、.mjs ファイルは自動的にロードされないため、この設定が不足していると、一部のJavaScript モジュールが実行されず、.mjsファイルを利用する機能が動作しなくなります。
一例として下記は logreader アプリの画面ですが、.mjs ファイルが動作しないと画面上にログが表示されません。
Nextcloud 28 では、activity や security_guard などの機能でも .mjsファイルが使われています。security_guard についてはこちらの記事を参照してください。
なお、Apache環境の場合には、Nextcloud に同梱の .htaccess 内に MIMEタイプの設定がされているため、追加の設定をしなくても動作します。
<IfModule mod_mime.c>
AddType image/svg+xml svg svgz
AddType application/wasm wasm
AddEncoding gzip svgz
# Serve ESM javascript files (.mjs) with correct mime type
AddType text/javascript js mjs
</IfModule>
Nginx の設定ファイルは、Nextcloud のメジャーバージョンアップ、もしくは定期的に見直しましょう。
以上、現場からお届けしました。